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書籍詳細
 
下水道管渠内反応
−生物・化学的処理施設として−
Thorkild Hvitved-Jacobsen著/越智孝敏・田中修司・田中直也・三品文雄・森田弘昭訳
A5・240頁 / 4180円
発行年月日 : 2004年6月
ISBN : 4-7655-3194-5
 

内容紹介
下水道管渠内の生物学的・化学的反応を詳細かつ体系的に解説。これらの反応は,下水道管渠に様々な問題を生じさせ,処理施設に対してもプラスとマイナスの両方の作用を及ぼすが,本邦でこの事象に論及した書は見当たらない。「SEWER PROCESSES−Microbial and Chemical Process Engineering of Sewer Networks」(Thorkild Hvitved-Jacobsen)著]の翻訳。
 
目次
第1章 管路施設と水質変化
1.1 はじめに
1.2 下水管渠の発達史
1.3 下水管渠の種類と性質
1.4 微生物反応装置としての下水管渠
1.5 新しい方法論

第2章 下水管渠内における化学および物理化学反応
2.1 酸化還元反応
2.1.1 はじめに
2.1.2 酸化還元反応
2.1.3 下水中の酸化還元反応
2.2 微生物学反応における化学動力学
2.2.1 均一系反応
2.2.2 不均一系反応
2.2.3 微生物反応速度,化学反応速度および物理化学反応速度の温度依存性
2.3 参考文献

第3章 下水管渠内の下水−基質と微生物
3.1 下水の水質
3.1.1 序論39
3.1.2 下水管渠における下水の基本的分類
3.2 微生物反応と基質の特性
3.2.1 好気性および無酸素性の従属栄養微生物による反応
3.2.2 嫌気性従属栄養微生物による反応
3.2.3 基質の微生物利用と加水分解
3.2.4 固形性および溶解性の有機物(基質)
3.2.5 下水管渠中の下水の有機成分
3.2.6 モデル化のための下水成分の概念
3.2.7 生物膜の特性と液相との相互作用
3.2.8 下水管渠堆積物の特性と生物化学的反応
3.3 参考文献

第4章 気液の平衡と物質移動−下水管渠における臭気問題と再曝気
4.1 気液の平衡状態
4.1.1 単純な気液の平衡
4.1.2 解離した物質に対する気液の平衡
4.2 気液間の移送プロセス
4.2.1 理論的考え方
4.2.2 2重境膜理論
4.3 下水管内での臭気化合物
4.3.1 下水管内での臭気物質の発生
4.3.2 下水管内での臭気および有毒物質の拡散
4.3.3 下水管内での揮発性化合物による臭気と健康問題の判定
4.4 下水管内での再曝気
4.4.1 酸素溶解度
4.4.2 下水管内での気液間の酸素移動に関する経験的モデル
4.4.3 下水管渠の段差部での再曝気
4.5 参考文献

第5章 好気・無酸素反応−反応の概念とモデル
5.1 下水管渠中での酸素反応の例示
5.2 下水管渠内の好気性微生物の考え方
5.2.1 考え方の基礎
5.2.2 下水管渠内における微生物反応のための考え方
5.3 プロセスの数学的記述
5.3.1 一般的な制約条件
5.3.2 従属栄養浮遊微生物の増殖と,増殖のための酸素消費量
5.3.3 浮遊微生物の自己維持エネルギー
5.3.4 下水管渠内生物膜での従属栄養細菌の増殖と呼吸
5.3.5 加水分解
5.4 下水管渠内反応モデル
5.5 下水管渠の酸素収支とモデリング
5.6 下水管渠内での無酸素反応
5.6.1 下水中の無酸素反応
5.6.2 生物膜内における無酸素反応
5.6.3 無酸素条件下の硝酸塩除去の予測
5.7 参考文献

第6章 嫌気反応−硫化物生成と好気・嫌気統合モデル
6.1 下水管渠における硫化水素問題−歴史と概論
6.2 下水管渠における硫化水素
6.2.1 下水管渠における硫黄循環の基本的事項
6.2.2 硫化水素生成の基礎と化学量論
6.2.3 硫化物生成への影響因子
6.2.4 圧送管における硫化物の予測
6.2.5 自然流下管における硫化物の予測
6.2.6 効果
6.2.7 下水管渠における硫化物の抑制
6.3 下水管渠内における嫌気状態での有機物の変化
6.4 微生物による下水変化に関する好気・嫌気統合モデルのコンセプト
6.5 参考文献

第7章 下水管渠内生物化学反応の研究とモデルのキャリブレーション
7.1 実施設,実験施設および試験室規模での方法
7.1.1 管渠内生物化学反応の研究に関する方法論
7.1.2 試料採取および取扱いの手順
7.1.3 下水中の酸素利用速度の測定
7.1.4 下水管渠における測定
7.2 管渠内生物化学反応モデルの成分およびパラメータの決定
7.2.1 中心となるモデルパラメータの決定
7.2.2 下水中有機物の生物分解性の決定
7.2.3 反復計算によるモデルパラメータの決定
7.2.4 管渠内生物化学反応モデルのキャリブレーションと検証
7.2.5 管渠内嫌気条件下での微生物による反応に関するパラメータの推定
7.3 ま と め
7.4 参考文献

第8章 モデルの適用例−管渠内反応を考慮した管渠の統合的設計と運用
8.1 下水道システムの設計−下水処理のための統合的アプローチ
8.2 管渠内水質変化に影響を及ぼす構造的側面と運用的側面
8.3 管渠内生物反応の予測ツール
8.3.1 下水の反応モデル
8.3.2 下水管渠内の水理
8.4 管渠と処理場の相互作用に関するモデルシミュレーション
8.4.1 管渠内生物化学反応のモデル化
8.4.2 Costa do Estorilエストリル下水道(ポルトガル)
8.4.3 Emscher遮集管渠(ドイツ)
8.5 統合的かつ持続可能な観点から見た管渠内生物化学反応の展望
8.5.1 下水道システムにおける生物化学反応
8.5.2 管渠内生物化学反応と雨天時流出水
8.5.3 下水管渠内生物化学反応と持続可能な都市域下水管理
参考文献

付録A 記号
成分
化学量論と動力学パラメータ
水理・下水管諸元
その他のパラメータ
単位の書式
Copyright