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書籍詳細
 
沖積河川
−構造と動態−
山本晃一著/河川環境管理財団企画
A5・600頁 / 7040円
発行年月日 : 2010年1月
ISBN : 978-4-7655-1758-4
 

内容紹介
本書は沖積層を流れる河川の構造特性とその動態について説明したものである。第T部で説明に必要となる移動床の水理について記したうえで,第U部で中規模河川スケール,第V部で大規模河川スケールの構造を規定する要因と発達プロセスを説明し,第W部では事例をあげ,その理論の適応性を検証した。河川計画・設計の基礎理論の底本となる書籍。
 
目次
序  論
 1 沖積河川構造特性把握の基本スタンス
 2 沖積河川の河道特性項目
 3 適用範囲
 4 構成と内容

第T部 移動床の水理
1章 一様砂からなる開水路移動床の水理
 1.1 移動床流れを規定する物理量とその無次元化
 1.2 河床波の分類とその特徴
 1.3 資料の整理方法と図化の方法
 1.4 流れの抵抗と河床形態
 1.5 流砂量と河床形態
 1.6 粒子レイノルズ数の影響(水温の影響)
 1.7 実河川への適用性と利用法
2章 混合砂礫からなる移動床の水理
 2.1 混合砂礫の混合度の表現法と実験データの整理法
 2.2 混合砂礫の移動限界掃流力
 2.3 混合砂礫を移動床として持つ流れの抵抗と流砂量
3章 砂州の特性
 3.1 砂州の発生領域
 3.2 砂州のスケール
 3.3 交互砂州の移動特性

第U部 中規模河川地形スケールの河道特性とその内的構造
4章 河道特性把握の単位スケールとその規定因子
 4.1 河道特性把握の単位スケール―セグメント区分と命名法―
 4.2 河床特性を規定する主要因子
 4.3 粒径集団と代表粒径
5章 河道特性を規定する主要因子
 5.1 河床材料
 5.2 河床勾配
 5.3 平均年最大流量
6章 河床に働く洪水時の掃流力と河道の平均スケール
 6.1 河床に働く洪水時の掃流力
 6.2 河床に働く洪水時の掃流力と代表粒径の関係に関する考察
 6.3 平均年最大流量時の河道スケールと流速
 6.4 レジーム論との関連性
 6.5 河床に働く洪水時の掃流力に及ぼす気候の影響
7章 洪水時の小規模河床波と粗度
 7.1 各セグメントにおける洪水時の小規模河床波と粗度
 7.2 平均年最大流量時の低水路の流速係数
 7.3 高水敷・河岸・河道の平面形が粗度に及ぼす影響
8章 土砂の分級現象とセグメント
 8.1 洪水時における土砂の移動形態
 8.2 縦断方向の土砂の分級
 8.3 氾濫水による土砂の分級と堆積微地形
 8.4 水路の側方移動に伴って生じる土砂の分級
 8.5 河床材料の破砕・摩耗作用が粒度変化に及ぼす影響
 8.6 分級ユニットとしてのセグメント
9章 河道の平面形状と変動形態
 9.1 河道の平面形状と砂州(プール)の配置
 9.2 平面形状支配要因と蛇行度
 9.3 穿入蛇行の成因と蛇行形態
 9.4 島・分岐水路の発生条件とその特徴
 9.5 平面形状変動特性
10章 河岸沿いの深掘れ要因と深掘れ深
 10.1 深掘れを生じさせる要因
 10.2 砂州による深掘れ
 10.3 河道の曲がりによる深掘れ
 10.4 川幅の変化による深掘れ
 10.5 小規模河床波による深掘れ
 10.6 深掘れに及ぼす河床・河岸物質の影響
11章 位況と水位偏差
 11.1 位況が河道特性の及ぼす影響
 11.2 位況と水面幅
 11.3 洪水時の水位偏差
12章 人為的インパクトおよび大洪水による河道の応答
 12.1 河道に影響を及ぼす人為的インパクト
 12.2 河床掘削に伴うセグメント長の変化と小セグメントの形成
 12.3 供給土砂量の減少に対する河道の応答
 12.4 洪水流量の減少に対する河道の応答
 12.5 勾配の人為的改変による川幅の変化
 12.6 河積の人為的改変に対する河道の応答
 12.7 横断構造物による河道特性の変化
 12.8 人為的インパクトに対する中規模河川地形の応答方向と応答速度
 12.9 大洪水に対する河道の応答―大洪水はカタトロスフィックか―
13章 河道特性としての生物相
 13.1 河川生態系を規定する要因と時間軸
 13.2 河道特性としての植生
 13.3 河道特性としての水生動物
 13.4 自然的・人為的インパクトによる河川生物相の変化

第V部 沖積地地形の発達とセグメント形成
14章 沖積地の発達形態を規定する要因とその特性
 14.1 土砂の供給側の条件
 14.2 堆積盆側の条件
 14.3 海浜・河口地形と沖積河川形成における海浜の役割
15章 沖積河川への供給土砂量とセグメントの流送土砂量
 15.1 沖積地に供給される土砂量の評価法
 15.2 沖積河川への供給土砂量の量と質の実態
16章 セグメント形成とその形成史
 16.1 セグメント形成シミュレーション
 16.2 セグメントの勾配
 16.3 完新世における大セグメントの形成史
 16.4 小セグメントの形成要因

第W部 個別河川の河道特性の調査法と調査事例
17章 河道特性調査の目的と内容
 17.1 河道特性調査の目的
 17.2 河道特性調査の内容
 17.3 河道特性調査の応用・利用
18章 小貝川の河道特性―鬼怒川に支配された河川
 18.1 小貝川流域の概要
 18.2 小貝川のセグメント区分と河道特性
 18.3 小貝川・鬼怒川の河道平面形変化とその解釈
 18.4 小貝川の河床勾配の規定要因
19章 鬼怒川の河道特性―沖積層の底が見える河川
 19.1 鬼怒川流域の概要
 19.2 鬼怒川のセグメント区分と河道特性
 19.3 鬼怒川の河道特性の変化とその規定要因
20章 鈴鹿川の河道特性―その特異性
 20.1 鈴鹿川流域の概要
 20.2 鈴鹿川のセグメント区分と河道特性
 20.3 鈴鹿川の河道特性を規定する河床材料
 20.4 鈴鹿川の河道特性の変化とその規定要因
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