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書籍詳細
 
豪雨・洪水災害の減災に向けて
−ソフト対策とハード整備の一体化−
辻本哲郎編
A5・372頁 / 3300円
発行年月日 : 2006年5月
ISBN : 978-4-7655-1702-7
 

内容紹介
近年の度重なる豪雨災害を受け,災害政策強化の一環として国交省河川局,内閣府委員会による講演会を実施してきた。講演は都市計画,社会学,心理学,防災環境学,行政法学などの専門家も参画し,幅広い意見が結集された。本書は,この講演録,パネルディスカッションの速記録を整理した書。災害による被害を減らすための様々な見識が盛り込まれており,多数の著名人によるタイムリーな内容となっている。
 
目次
第1編 最近の豪雨災害の特徴と治水・水防災への転換

第1章 平成16年豪雨・洪水災害の特徴と減災に向けた動き
1.1 まえがき
1.2 豪雨傾向
1.3 破堤の頻発
1.4 ダムの効果と限界
1.5 流域を呑みこんだ豪雨
1.6 強い低気圧
1.7 治水整備の遅れ
1.8 都市と水害
1.9 情報伝達・避難の拙さ
1.10 あとがき−治水・水防災の転換への動き−

第2章 減災を目指す河川計画とは
2.1 はじめに
2.2 防災と減災
2.3 平成16年の豪雨による被害状況
2.4 破堤原因の4因子
2.5 破堤原因の解明
2.6 対策についての考察
2.7 まとめ

第3章 人は避難しないのか,避難できないのか
3.1 はじめに
3.2 適切な災害観と避難勧告
3.3 避難時の意思決定
3.4 避難勧告の入手法
3.5 情報提供の仕方
3.6 避難行動のプロセス
3.7 高齢者の被災
3.8 まとめ

第2編 ソフトとハードの一体化

第4章 治水と水防災,ハードとソフトはどうつなぐのか
4.1 はじめに
4.2 水災の発生過程
4.3 水災の3つの防止方法
4.4 ハードとソフトの意味
4.5 治水施設のさまざまなレベル
4.6 ハードな施設整備の段階整備
4.7 外力レベルと施設整備の関連
4.8 ソフトの役割
4.9 ハード整備の背景
4.10 ソフトへの移行に向けて
4.11 ソフト体制の構築
4.12 まとめ

第5章 洪水予報は可能か
5.1 はじめに
5.2 減災に向けての論点
5.3 極値の発生確率
5.4 ドップラーレーダ
5.5 洪水の予測手段
5.6 ダムの洪水調整機能
5.7 洪水予報と法の整備
5.8 海外の洪水予測手法一例
5.9 閑話休題
5.10 まとめ

第6章 責任論からみた水害対策について
6.1 はじめに
6.2 行政法の中での水害の位置づけ
6.3 水害訴訟の枠組み
6.4 高知落石事故の最高裁判決
6.5 大東水害訴訟最高裁判決
6.6 過渡的安全性
6.7 多摩川水害訴訟による軌道修正
6.8 人工公物と自然公物の区別論によるひずみ
6.9 従来型水害対策のいきづまりと課題
6.10 水害とは何か
6.11 ハード整備
6.12 ソフト面への重点移動
6.13 災害対策の不整合
6.14 危機管理
6.15 行政内のダイナミズムの必要性

第3編 生活空間と水災危機管理

第7章 都市水害のシミュレーション
7.1 はじめに
7.2 氾濫解析の目的
7.3 氾濫解析法の発展
7.4 洪水氾濫解析法の適用
7.5 氾濫解析の課題
7.6 都市の氾濫解析モデル
7.7 都市水害の解析例

第8章 住民にとっての洪水避難
8.1 豪雨災害時の問題点
8.2 新潟豪雨災害の特徴
8.3 住民の避難行動
8.4 住民の行動実態
8.5 水防活動の実態
8.6 住民の流域認識
8.7 まとめ

第9章 7.13新潟水害の犠牲者に学ぶ
9.1 はじめに
9.2 災害における6つの基本概念
9.3 人的被害の発生過程
9.4 グループごとの被害状況
9.5 洪水災害の被害者軽減に向けて
9.6 まとめ

第4編 技術と社会の防災力

第10章 豪雨災害対策の技術課題
10.1 はじめに
10.2 豪雨災害の特徴と課題
10.3 防災施設等の維持管理のための技術規準の必要性
10.4 計画高水位を超える洪水と危機管理
10.5 河川管理に果たす水位縦断形の役割
10.6 中小河川の河川管理の課題
10.7 川の中の樹木郡−−治水と環境の調和のために
10.8 最後に

第11章 破堤氾濫災害の防止・軽減に向けて
11.1 はじめに
11.2 平成16年度の災害
11.3 足羽川での被害状況
11.4 水位上昇・増大の要因
11.5 堤防破壊のプロセス
11.6 ハード対策とソフト対策の融合へ向けて

第12章 社会の防災力とコミュニティ
11.1 はじめに
11.2 防災力の向上への取り組み
11.3 被害軽減へ向けての課題と解決手法
11.4 災害対応の3つのフェーズ
11.5 エスノグラフィ
11.6 災害エスノグラフィの目的
11.7 ワークショップの事例
11.8 最後に


第5編 パネルディスカッション

パネルディスカッション 第1回
パネルディスカッション 第2回
パネルディスカッション 第3回
パネルディスカッション 第4回
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