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書籍詳細
 
毒性学入門
−毒性発現機構への生化学的アプローチ−
J.A.Timbrell著/藤田正一監訳
A5・184頁 / 3300円
発行年月日 : 1991年11月
ISBN : 4-7655-0221-X
 

内容紹介
最近の地球規模での環境汚染は,毒性学に新しい側面から脚光を浴びせている.地球あるいは環境全体をひとつの生命体と考え,これに対する汚染物質の毒性学的影響を調べることが要求され,いわゆる環境毒性学が台頭してきた.本書は,このような状況を踏まえ,毒性学がカバーする広範な学問領域を概論的に論じた入門書である.全体を通し,生化学的なメカニズムについての優れた考察を基本に,毒性学の諸分野をコンパクトに,読みやすくまとめた,他に類を見ない好個の書である.
 
目次
毒性学入門

第1章 はじめに

1.1 歴史的背景
1.2 毒性物質の種類
1.2.1 医薬品
1.2.2 食品添加物
1.2.3 化学工業薬品
1.2.4 環境汚染物質
1.2.5 天然毒性物質
1.2.6 家庭用品の中の毒物
1.3 暴露の種類
1.3.1 意図的摂取
1.3.2 職業的暴露
1.3.3 環境暴露
1.3.4 事故による中毒
1.3.5 意図的施毒
1.4 用量-応答関係
1.4.1 受容体
1.4.2 閾値用量と効果(副作用)非観測レベル(NOEL)

第2章 毒性物質の体内動態

2.1 毒性物質の吸収
2.1.1 吸収の部位
2.2 毒性物質の分布
2.3 毒性物質の排泄
2.3.1 尿中排泄
2.3.2 胆汁排泄
2.3.3 肺からの排泄
2.3.4 他の排泄経路
2.4 毒性物質の代謝
2.4.1 第1相反応
2.4.2 第2相反応
2.4.3 毒性発現と解毒
2.5 毒性発現に影響を及ぼす因子
2.5.1 種差
2.5.2 動物の系統
2.5.3 性差
2.5.4 遺伝的因子とヒトなこおける反応の多型性
2.5.5 環境因子
2.5.6 病理学的状態

第3章 暴露と反応の型

3.1 暴露の型
3.2 暴露の経略
3.3 毒性反応の型

第4章 毒性物質としての薬物

4.1 はじめに
4.2 バラセタモール
4.3 ヒドララジン
4.3.1 投与量
4.3.2 アセチル化表現型
4.3.3 HLA型(ヒト白血球抗原)
4.3.4 性
4.3.5 使用期間
4.4 ハロタン
4.5 デブリソキン
4.6 サリドマイド
4.7 薬物相互作用
4.8 反応性の変化:グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ欠損

第5章 産業毒性学

5.1 工業化学薬品
5.2 暴露の方法
5.3 毒性作用
5.4 塩化ビニル
5.5 カドミウム
5.6 芳香族アミン
5.7 アスベスト
5.8 法 律

第6章 食品添加物と汚染物質

6.1 はじめに
6.2 タートラジン
6.3 食物汚染物質
6.3.1 ボツリヌス中毒
6.3.2 アフラトキシン
6.4 スペインオイル症候群
6.5 サッカリン

第7章 農 薬

7.1 はじめに
7.2 DDT
7.3 有機りん化合物
7.4 パラコート

第8章 環境汚染物質

8.1 はじめに
8.2 大気汚染
8.3 酸性雨
8.4 鉛汚染
8.5 水質汚染
8.6 食物連鎖
8.7 水銀とメチル水銀

第9章 天然物質

9.1 植物性毒
9.1.1 ピロリチジソアルカロイド
9.1.2ハッカ油
9.1.3 リチソ
9.2 動物性毒物
9.2.1 ヘビ毒
9.2.2 テトロドトキシン
9.3 菌類毒素
9.3.1 タマゴテソグダケ
9.3.2 アフラトキシン
9.4 微生物毒
9.4.1 ボツリヌス中毒とボツリヌストキシン

第10章 家庭用品

10.1 はじめに
10.2 一酸化炭素
10.3 不凍液エチレングリコール
10.4 アルコール
10.5 接着剤嗅ぎと溶媒の乱用(シンナー遊び)

第11章 毒性試験と危険性の評価

11.1 はじめに
11.2 急性毒性試験
11.3 亜急性毒性試験
11.4 慢性毒性試験
11.5 危険性の評価(リスクアセスメント)と毒性学的データの判定
11.6 結論
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